媒染剤による発色の違い

1,スギナ染め

スギナ染め

媒染剤が異なると、同じ染液を用いても発色が異なる例。

春、しつこい雑草代表格のスギナ(根が深いからねー)をぶちぶちと収穫し、ぐつぐつと煮て絹地に染めてみました。

結果、スギナとは思えないようなきれいな色が染まりました。ミョウバンによる発色が一番想像に近いでしょうか。銅媒染でいいグリーンが染まったのは意外。鉄でやるのを忘れてしまいました。(たぶんグレー系でしょうか)

スギナの収穫(というか除草?)
煮ます
銅媒染(酢酸銅)

2,桑染

桑染

媒染剤が異なると、同じ染液を用いても発色が異なる例その2。

同じく春、庭の桑の葉をむしり取り、同じように煮出しました。

銅媒染のグリーンがかなり濃く染まりました。鉄媒染は茶がかったグレー。傾向としてはスギナのときと一緒かな(やや渋い?)。でも1回の染だけでもよく色が出ました。

草木染めの場合、媒染剤を固定しても、染まる濃さは染液の濃度・媒染剤の濃度・染色する時間・染液の温度などの条件で大きく違いますが、発色の傾向はあまり変わりません(生地が同じ種類のものであれば。動物性の繊維、植物性の繊維で発色は異なってきます)

“染めと塗り”の違い、言葉の意味

“染めと塗り”の違い、言葉の意味
「染める」とはどのようなことを指すのでしょうか。まずは言葉の使い方の違いから。同じ色をつける作業でも、染めと塗

Read more ...

染料と顔料 – Dye and Pigment

染料と顔料 – Dye and Pigment
染料と顔料 染める際には色を持った何かを使います。使用する色(物質)は、大きく2つに分けることができます。「染

Read more ...

染料が染まる仕組み – 染着力

染料が染まる仕組み – 染着力
染料が染まる仕組み ここは染色のページなので、主に染料について考えてみましょう。(染色に顔料も使うだろといわれ

Read more ...

染料が染まる仕組み2 – 媒染

染料が染まる仕組み2 – 媒染
染料が染まる仕組み2 媒染 繊維と染料の、お互いが引き合う力が弱い場合、その仲立ちをする物質を使うとより強固に

Read more ...

天然の成分による染色 – 天然染料

天然の成分による染色 – 天然染料
天然染料の例 染料には天然由来のものと合成されたものがあります。天然由来の染料を天然染料、合成されたものは合成

Read more ...

草木染め またの名を本染め

草木染め またの名を本染め
天然染料の例 天然の染料により染めることを草木染めと呼んでいます。が、本来は本染めと言うらしいです(商標登録さ

Read more ...

媒染について (Mordanting)

媒染について (Mordanting)
媒染のイメージ図 染めたい生地に特化した染料でない場合、前述の通り生地と染料をくっつける作業が必要となります。

Read more ...

代表的な媒染剤 -色素に配位する金属イオンたち

代表的な媒染剤 -色素に配位する金属イオンたち
媒染剤として使用される金属の代表的なものです。(写真はWikipediaから引用) ご家庭で試されるのであれば

Read more ...

染色助剤 より強く染めたい

染色助剤 より強く染めたい
染める素材として綿や麻、絹、紙などがよく用いられます。 草木染めにおいては、多くの場合絹は発色がよく、逆に綿や

Read more ...

藍染め -例外的な草木染

藍染め -例外的な草木染
「藍」は葉っぱの中では無色だった 草木染めの多くは媒染剤を用いて定着させます。が、数少ない例外としてあげられる

Read more ...

Index 目次

染色と科学 -染め物はなぜ染まる?

染色(せんしょく, Dyeing)とは? 染まるってどういうこと? 染めた色はなぜ落ちない? 草木染め(くさき

Read more ...